「2026年、ブログはもうオワコンだ」――そんな言葉を耳にして、定年後の副業や情報発信をあきらめかけてはいませんか?
確かに、生成AIの台頭やGoogle検索の変化により、かつてのような「楽に稼げるブログ」は完全に淘汰されました。
しかし、それは裏を返せば、私たちのような「実務経験」と「人生の厚み」を持つシニア世代にとって、かつてないチャンスが到来していることを意味します。
本記事では、現役公務員でありながらKindle出版やブログで収益を上げている筆者が、2026年の最新Web事情を解説。AI時代に生き残る「個人メディア」の戦略と、元公務員だからこそ強みを発揮できる「信頼構築」の極意を、実体験を交えてお伝えします。AIには書けない「あなたの物語」こそが、最強の武器になる理由を知ってください。
2026年現在、「ブログはオワコン」という噂の真実
2026年1月現在、インターネット上では毎年のように繰り返されてきた「ブログはもう終わった(オワコン)」という議論が、かつてないほどのリアリティを持って語られています。
定年を目前に控えた私たち世代にとって、この言葉は非常に不安を煽るものです。
「退職後の収入源にしようと思っていたのに、今さら参入しても遅いのではないか?」そう感じるのも無理はありません。
しかし、結論から申し上げます。「ただのブログ」は確かにオワコンになりましたが、「個人の実体験に基づくメディア」は、むしろ希少価値を高め、生き残っています。
私が公務員として長年事務畑を歩み、その傍らでKindle出版やブログ運営を行ってきた経験から断言できるのは、2026年は「情報の質」が劇的に問われる転換点だということです。なぜ今、ブログが厳しいと言われるのか。そして、その中でどうやって私たちのような「個人の書き手」が生き残っていくのか。その具体的な戦略を、現場の視点でお伝えします。

Google SGEとAI検索がもたらした「検索ゼロクリック」の衝撃
2024年頃から本格化したGoogleのSGE(Search Generative Experience)やSearchGPTの台頭により、私たちの検索行動は大きく変わりました。これまでは検索窓にキーワードを打ち込み、青いリンクが並ぶ検索結果から答えを探していました。しかし現在は、検索結果のトップにAIが生成した「回答」が直接表示され、ユーザーはリンクをクリックすることなく疑問を解決してしまいます。
これを「ゼロクリック検索」と呼びます。
この変化は、単に事実を羅列しただけの「まとめ記事」や、Wikipediaの情報を書き直しただけの解説ブログにとって致命的でした。なぜなら、そうした一般的な情報はAIが最も得意とする領域であり、AIが瞬時に要約してユーザーに提示してしまうからです。結果として、かつてはアクセスを稼げていた「用語解説」や「一般的なノウハウ記事」への流入は激減しました。これが「ブログはオワコン」と言われる最大の理由です。
ネット上の9割がAI生成コンテンツ?「情報の飽和」という現実
さらに追い打ちをかけているのが、AIによるコンテンツの大量生産です。あるデータによれば、2026年にはWeb上のコンテンツの大部分がAIによって生成されたものになると予測されていました。実際に今、ネットの海は「AIが書いた、当たり障りのない記事」で溢れかえっています。
誰でも簡単に、それなりの文章が書けるようになった今、「文章が書ける」こと自体の価値は暴落しました。かつては時間をかけてリサーチし、記事を書くこと自体が参入障壁でしたが、今やその壁は消滅しています。
この「情報の飽和」の中で、読者は無意識のうちに疲弊しています。「また似たような記事か」「これはAIが書いた文章だな」と敏感に感じ取り、無機質な情報をスルーするようになっています。しかし、ここにこそ私たちが生き残るための「最大のヒント」が隠されているのです。
AI時代に「個人メディア」が生き残るための唯一の武器
AIがどれだけ賢くなっても、絶対に模倣できない領域があります。それこそが、2026年以降のSEO(検索エンジン最適化)において最も重要な鍵となる要素です。
AIには絶対に書けない「一次情報」と「痛み」の価値
AIは、既存のデータを組み合わせて回答を作ることは得意ですが、「私が昨日体験して、どう感じたか」という一次情報を生み出すことはできません。
例えば、「定年退職の手続き」について、制度の概要や必要書類を完璧にリストアップすることはAIにとって朝飯前です。しかし、「退職願を課長に提出した瞬間の、震えるような緊張感と、その後に湧き上がってきた不思議な解放感」を描写することはできません。「再雇用制度の説明会で、元部下が説明役として現れた時の複雑な心境」や「住民税の通知書を見て愕然とした時の冷や汗」といった、生々しい感情や痛み(Pain)を伴う体験談こそが、今の読者が真に求めている情報なのです。
読者は今、「正解」を求めてAIを使い、「共感」や「リアルな指針」を求めて個人のブログを訪れます。私たち公務員が長年組織の中で培ってきた経験、理不尽さに耐えた記憶、そして定年後の不安。これらすべてが、AIには真似できない貴重なコンテンツ資産となります。
従来の「SEO」から「AEO(AI最適化)」へのシフト
生き残るためには、意識を「キーワード対策(SEO)」から「AIに選ばれるための対策(AEO)」へと少しずつシフトさせる必要があります。
AEO(Answer Engine Optimization)とは、AIがユーザーに回答を生成する際に、「信頼できる情報源」として自分のブログを引用してもらうための考え方です。AIは回答を作成する際、権威性があり、かつ具体的で独自性のある情報を参照しようとします。
ここで重要になるのが、先ほど述べた「実体験」です。AIは「一般的な正論」は自前のデータで生成しますが、「具体的な事例」や「独自の検証結果」は外部ソースから引用せざるをえません。つまり、ブログ記事の中に「私の場合の具体的な数値」「私が失敗したからこそ分かった注意点」を盛り込むことで、AIからも人間からも選ばれる記事になるのです。
元公務員だからこそ勝てる!2026年の戦略的ブログ運営術
では、具体的にどのような戦略でブログを運営すればよいのでしょうか。私たちのような「元・実務経験者」や「シニア層」にこそ適した戦い方があります。
「まとめ記事」は捨てる。「私の物語」を書く勇気
かつてのブログ運営では、網羅的な「まとめ記事」が良しとされていました。しかし、これからは勇気を持って「網羅性」を捨て、「主観」を前面に出すべきです。
例えば「退職金の運用方法」というテーマで書く場合、教科書的な分散投資の解説は不要です。それは証券会社のサイトやAIに任せればいいのです。代わりに書くべきは、「私が退職金2,000万円を受け取った翌日に銀行から電話がかかってきた話」や、「実際に○○という商品に投資して、最初の3ヶ月でどう心が揺れ動いたか」というドキュメンタリーです。
公務員時代、私たちは「個人的な見解」を挟むことを厳しく禁じられ、客観的な事実のみを報告するよう訓練されてきました。しかし、個人メディアの世界では、その「枷」を外すことが成功への第一歩です。あなたの個人的な後悔、失敗、そして小さな成功。それらこそが、読者の心を動かし、ファンを作るのです。
最強の組み合わせ:「Kindle出版」×「ブログ資産」
私が特に推奨しているのが、ブログ単体で戦うのではなく、Kindle出版(電子書籍)とブログを連携させる戦略です。
2026年の現在、Googleは情報の「誰が言っているか(権威性)」を非常に重視しています。しかし、私たちのような一般人が権威性を持つのは容易ではありません。そこで役立つのがKindle出版です。「Amazonで著書を出している」という事実は、特定分野における専門性や信頼性を担保する強力な名刺代わりになります。
私自身、公務員時代の会計知識や、定年後の準備についての経験をKindle本として出版し、そこからブログへ読者を誘導しています。逆に、ブログ記事を深掘りしてKindle本にまとめることもあります。
ブログ: 日々の気づき、最新情報、読者との交流(フロー型情報)
Kindle: 体系化されたノウハウ、著者のブランド確立(ストック型情報)
この2つを組み合わせることで、「AIが書いた大量の記事」とは一線を画す、「著者の顔が見えるメディア」を構築できます。Kindleの印税は「自分年金」となり、ブログは「集客と信頼構築の場」となる。この相互作用こそが、公務員引退後の安定した収益基盤を作ります。
「アクセス数」より「信頼」を稼ぐ
かつてのアフィリエイトブログは、月間何十万PV(ページビュー)を集めて広告をクリックしてもらうモデルが主流でした。しかし、これからは「少ないアクセスでも、深い信頼を得る」モデルの方が生き残る確率は高いでしょう。
1万人に浅く読まれるよりも、100人の「あなたと同じ悩みを抱える人」に深く刺さる記事を書くこと。例えば、「再雇用でプライドが傷ついた経験」を赤裸々に綴れば、同じ境遇の50代・60代から強烈な共感を得られます。その信頼があれば、あなたが紹介する書籍やサービスは、広告としてではなく「信頼できる先輩からのアドバイス」として受け入れられます。
「稼ぐ」ことを焦る前に、「信頼」を稼ぐ。現役時代、私たちが誠実に職務に向き合い、市民や組織からの信頼を積み重ねてきた姿勢は、そのままブログ運営にも活きるのです。
今から始める初心者が押さえるべき「3つの鉄則」
これからブログを始める、あるいは再起を図る方が、2026年の環境で失敗しないための具体的なアクションプランを3つ提示します。
「何でも屋」にならない(専門特化の重要性)
「定年後の生活」という広いテーマではなく、もっと絞り込みましょう。「公務員の定年後」あるいは「定年後のバイク旅」「50代からのKindle作家デビュー」など、テーマを鋭角に絞ることで、その分野の「第一人者」としてAIに認識されやすくなります。
私は「元会計担当公務員が教える、定年後のお金と自由」というポジションを取っています。このように、自分の「過去のキャリア」×「現在の挑戦」を掛け合わせることで、唯一無二のポジションを見つけてください。
AIは「ライター」ではなく「編集者」として使う
AIを敵視する必要はありません。むしろ積極的に活用すべきですが、使い方を間違えてはいけません。AIに「記事を書かせる」のではなく、「壁打ち相手」や「校正者」として使うのです。
ダメな使い方: 「公務員の定年について記事を書いて」と丸投げする。
良い使い方: 「私が書いたこの体験談、読みにくい箇所はない?」「この主張に対する反論を挙げて」と依頼する。
あくまで執筆の主体は「人間」であり、AIはそれをサポートするツールです。魂のこもった文章は、人間にしか書けません。
アドセンス(広告収入)に依存しない
Googleアドセンスのようなクリック報酬型広告は、ゼロクリック検索の影響で収益性が低下傾向にあります。これからの個人メディアは、広告収入一本足打法から脱却すべきです。
Kindle本の販売、有料note、あるいは自身の経験に基づいたコンサルティングなど、「自分で商品を売る」、もしくは「高単価な成果報酬型広告(アフィリエイト)」に軸足を移しましょう。これらはアクセス数が少なくても、濃いファンがいれば十分に収益化が可能です。
結論:2026年は「人間らしさ」の復権元年
「ブログはオワコンか?」という問いに対し、私はこう答えます。「コピペやリライトだけのブログは完全に終わった。しかし、人間が魂を込めて書くメディアは、今こそ黄金時代を迎えている」と。
デジタルの世界がAIで効率化されればされるほど、その反動として、私たちは泥臭い「人間らしさ」や「体温」を求めるようになります。公務員として長年働き、組織の論理やしがらみの中で生きてきた私たちには、語るべき物語がたくさんあるはずです。
定年後の不安、再雇用の葛藤、そしてその先に見つけた自由。それらを言葉にできるのは、AIではなく、あなた自身だけです。
SEOのテクニックに溺れることなく、画面の向こうにいる「かつての自分のような読者」に向けて、手紙を書くように記事を書いてみてください。それこそが、2026年以降も生き残り、愛され続けるブログを作る唯一の道です。
さあ、あなたの経験を「資産」に変える準備はできましたか?


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