「自分年金」を作るための第一歩、それがWordPressブログの開設です。
かつての私もそうでしたが、長年組織で働いてきた私たちにとって、IT用語やサーバー契約といった未知の領域は、心理的なハードルが非常に高いものです。「設定で失敗したらどうしよう」「途中で挫折してお金を無駄にするのではないか」という不安、痛いほど分かります。
しかし、ご安心ください。現在のWordPress開設は、数年前とは比較にならないほど簡略化されています。専門知識がなくても、まるで通販サイトで買い物をするような感覚で、自分だけの「城」を築くことが可能です。
この記事では、元公務員である私が実際に経験した「失敗しない手順」を、専門用語を極力使わずに解説します。無料ブログという「借家」ではなく、WordPressという「持ち家」を持つことで、あなたの知識や経験を、誰にも奪われない確実な資産へと変えていきましょう。これは、再雇用に頼らず豊かに暮らすための、最初で最大の投資です。
50代からでも遅くない!なぜ無料ブログではなくWordPressなのか
まず、技術的な手順に入る前に、「なぜ有料のWordPressを選ぶべきなのか」という根本的な理由を共有しておきましょう。ここを理解していないと、途中で挫折する原因になります。

「借家」と「持ち家」の違い
アメーバブログやライブドアブログなどの「無料ブログ」は、あくまで運営会社の土地と建物を借りている状態です。「借家」ですので、家賃(サーバー代)は無料ですが、大家(運営会社)の都合で突然立ち退きを命じられる(アカウント凍結やサービス終了)リスクがあります。また、意図しない広告が貼られ、収益化の邪魔になることもあります。
一方、WordPressは、自分でサーバー(土地)を借り、ドメイン(住所)を取得して建てる「持ち家」です。毎月数百円から千円程度の維持費はかかりますが、運営方針は自由ですし、突然サイトが消滅するリスクもありません。私たちが目指すのは、長期的に収益を生み出す「資産」としてのブログです。老後の生活を支える柱を、他人の土地に建てるわけにはいきません。
資産価値の蓄積
WordPressで書いた記事は、すべてあなたのものです。適切に運営すれば、検索エンジンからの評価が積み上がり、あなたが寝ている間も働いてくれる営業マンのような存在になります。この「蓄積」こそが、時間のある中高年にとって最大の武器となるのです。
初心者のための「失敗しない」始め方:かんたんセットアップ
数年前まで、WordPressを始めるには以下の手順が必要でした。
- サーバーを契約する
- ドメインを取得する
- サーバーとドメインを紐付ける(DNS設定)
- WordPressをインストールする
- SSL(暗号化)を設定する
特に「3」の紐付け作業でつまずく人が続出していました。しかし、現在は多くの大手サーバー会社が「WordPressかんたんセットアップ」(会社によって名称は異なりますが、まとめて設定できる機能)を提供しています。
これを使えば、申し込み画面で必要事項を入力するだけで、サーバー契約からWordPressのインストールまでが一括で完了します。これから始める方は、必ずこの「まとめて設定できる機能」を使ってください。これ以外の方法(手動設定)を選ぶメリットは、初心者には一つもありません。
サーバー選び:50代におすすめの「堅実な」2社
サーバー会社は数多くありますが、私たちが選ぶべき基準は「安さ」よりも「国内シェアの高さ(情報の多さ)」と「安定性」です。トラブルが起きたとき、利用者が多いサービスなら検索すればすぐに解決策が見つかるからです。
以下の2社であれば、どちらを選んでも間違いありません。特に今回は、元公務員的な視点から「実績」と「信頼」のある2社を厳選しました。
エックスサーバー(Xserver) 月額990円
国内シェアNo.1の老舗です。「公務員的」な視点で見ると、最も安心感のある選択肢です。
- メリット: 利用者が圧倒的に多く、サーバーが非常に安定しており高速です。困ったときの情報がネット上に溢れています。
- 特徴: 「WordPressクイックスタート」という機能があり、最短10分程度で開設できます。
- 向いている人: とにかく失敗したくない、利用者が多い安心感が欲しい人。多少のコストより品質を重視する人。
さくらインターネット 月額714円
日本のインターネット黎明期(1996年創業)から続く、老舗中の老舗です。官公庁や教育機関での導入実績も多く、信頼性は抜群です。
- メリット: 非常にコストパフォーマンスが高いです。「スタンダードプラン」であれば、月額料金をかなり抑えられます。長年の運用実績による安定感は、私たち世代にとって非常に心地よいものです。
- 特徴: 「WordPressクイックインストール」機能を備えており、初心者でも迷わず設定できます。
- 向いている人: 毎月の固定費を少しでも安く抑えたい、歴史ある日本企業のサービスを使いたい人。
当サイトの読者様には、シェアNo.1の「エックスサーバー」か、コスパと老舗の安心感がある「さくらインターネット」のどちらかを推奨します。どちらを選んでも、ブログ運営において失敗することはありません。
私は、「さくらのレンタルサーバ スタンダード」プランを使用しています。料金は、レンタルサーバー利用料が3年分で18,000円(月額500円)、さくらのドメイン利用料が5年分で12,812円(月額214円)です。月額に換算すると、714円です。
さくらインターネットの方が、少し安いですが、その分、なんとなくサイトの表示速度がゆっくりな気がします。当サイトはさくらインターネットなので、「F5」キーを押して、表示を更新してもらうと、実際の使用感がわかるかと思います。
契約から開設までの具体的な流れ
ここでは、最も標準的な「まとめて設定できる機能」を利用した申し込みの流れを解説します。基本的な流れはどの会社も共通しています。手元にクレジットカードとスマートフォンを準備してください。
申し込みフォームへの入力
サーバー会社の公式サイトから「新規申し込み」へ進みます。
最初にプラン選択がありますが、個人ブログであれば一番下のプラン(エックスサーバーなら「スタンダード」、さくらインターネットなら「スタンダード」)で十分です。高額なプランにする必要はありません。
ここで重要なのが、**「WordPressクイックスタート(またはインストール)」**を利用するためのチェックボックスや項目を必ず選択することです。ここにチェックを入れないと、面倒な手動設定コースになってしまいます。
契約期間の選択
契約期間は「12ヶ月」をおすすめします。長期契約割引が適用されることが多く、何より「1年間は絶対に続ける」という自分へのコミットメントになります。3ヶ月ごとの更新などは割高ですし、更新忘れでサイトが消えてしまうリスクもあります。
ドメイン(住所)を決める
ブログのURLとなる「ドメイン」を決めます(例:https://www.yahoo.co.jp)。この赤字部分です。
- 末尾の選び方: 「.com」や「.net」などの定番を選びましょう。奇をてらう必要はありません。
- 名前の決め方: ブログのテーマに関連する英語やローマ字にします。一度決めると変更できないので、シンプルで覚えやすいものにしましょう。すでに誰かに使われている場合は取得できませんので、数字を足すなどして調整します。なるべく短い方が良いです。
※サーバー会社によっては、キャンペーンでドメイン代が永久無料になる場合もあります。
WordPress情報の入力
ブログの名前(後で変更可能)、ユーザー名、パスワード、メールアドレスを入力します。
特に「ユーザー名」と「パスワード」はログイン時に必ず必要になるので、手書きのメモ帳に書き留めるなどして、絶対に忘れないように管理してください。
テーマの選択
「テーマ」とは、ブログのデザインテンプレートのことです。申し込み時に、無料または有料のテーマを選べる場合があります。
- Cocoon(コクーン): 無料でありながら有料級の機能を持つ、日本で最も有名なテーマです。最初はこれで十分です。私は、Cocoonを使っています。当サイトがCocoonです。
- SWELL(スウェル): 現在、非常に人気のある有料テーマです。予算に余裕があり、最初からプロ並みのデザインにしたい場合は選択しても良いでしょう。
支払いとSMS認証
クレジットカード情報を入力し、電話番号によるSMS認証(ショートメッセージによる本人確認)を行います。認証コードを入力して申し込みボタンを押せば、作業は完了です。
申し込み完了後、数分から数十分待てば、あなたのWordPressブログがインターネット上に誕生します。
開設後にすぐやるべき「初期設定」
ブログが開設できたら、記事を書き始める前に、家の「基礎工事」にあたる初期設定を行います。これを後回しにすると、後で修正するのが非常に大変になります。
独自SSLの確認
SSLとは、通信を暗号化してセキュリティを高める設定(URLが「http」から「https」になること)です。最近のサーバー(エックスサーバーやさくらインターネット)であれば、インストール時に自動で設定されることが多いですが、念のためブログにアクセスして、URLの横に鍵マークがついているか確認しましょう。これができていないと、Googleから「危険なサイト」と判定されてしまいます。
パーマリンクの設定
これは「記事ごとのURLのつけ方」を決める設定です。
WordPressの管理画面(ダッシュボード)から「設定」→「パーマリンク」を選びます。
いくつかの選択肢がありますが、**「投稿名」**を選んで保存してください。
これを設定しておくと、記事を書く際にURLの末尾を自由に決められるようになります(例:…/how-to-start-wordpress)。「基本」や「日付ベース」のままだと、将来的にSEO(検索エンジン対策)で不利になる可能性があります。これは途中で変更すると過去のリンクが全て無効になるため、必ず最初に設定してください。
プラグインの導入
プラグインとは、WordPressに機能を追加する「拡張パーツ」です。スマートフォンのアプリのようなものと考えてください。
最初は以下の3種類を入れておけば十分です。(Cocoonであれば不用です。)
- セキュリティ系: 不正ログインを防ぐもの(例:SiteGuard WP Pluginなど)。
- バックアップ系: 万が一のためにデータを保存するもの(例:UpdraftPlusなど)。
- 日本語入力強化系: 日本語の文字化けなどを防ぐもの(例:WP Multibyte Patchなど)。
プラグインは入れすぎるとサイトが重くなったり、不具合の原因になったりします。「必要最小限」が元公務員流の鉄則です。
50代からのブログ運営:継続のためのマインドセット
技術的な設定が終われば、いよいよ記事の執筆です。しかし、ここで多くの人が「何を書いていいか分からない」「誰も読んでくれない」という壁にぶつかります。最後に、私たちが心に留めておくべき心構えをお伝えします。
完璧主義を捨てる
公務員時代、私たちは「ミスのない完璧な文書」を求められてきました。しかし、ブログの世界では「60点の出来でもまずは公開する」ことが正義です。Web上の記事は、後から何度でも修正(リライト)できます。最初から完璧を目指して手が止まるよりも、拙くても自分の言葉で発信し続けることが大切です。
「誰か一人」のために書く
不特定多数に向けて書こうとすると、誰の心にも響かない文章になります。「定年後の不安を感じている5年前の自分」や「趣味の仲間」など、具体的な誰か一人の顔を思い浮かべて、その人に語りかけるように書いてみてください。あなたの実体験に基づく言葉は、必ず誰かの役に立ちます。
成果を急がない
ブログは「農耕型」のビジネスです。種をまき(記事を書き)、水をやり(修正し)、芽が出る(アクセスが集まる)までには、早くても半年から1年かかります。即金性を求めず、老後のライフワークとして楽しむ余裕を持って取り組んでください。焦らずコツコツ積み上げる姿勢こそ、私たちの世代が得意とするところです。
ブログ構築の勉強をするつもりで、ゆっくり始めましょう。ブログは何度でも削除したり、修正できます。自由に始めることができます。


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