「定年後は、毎日が日曜日になる」
現役時代、その言葉は甘美な響きを持っていました。しかし、実際にその「永遠の日曜日」を目前にしたとき、多くの人が漠然とした不安に襲われます。「退職金と年金だけで、本当に死ぬまで生きていけるのか?」「社会とのつながりが消え、ただ老いていくだけではないのか?」
特に、真面目に組織に尽くしてきた公務員や会社員の方ほど、その喪失感は深いものです。
私もそうでした。定年を前に、再雇用のハンコを押すべきか、それとも荒野へ飛び出すべきか、眠れぬ夜を過ごしました。しかし、今、私は断言できます。「定年後こそが、人生のゴールデンタイムである」と。
この記事では、元公務員である私が実践し、退職後5年で「現役時代以上の自由」と「安定した収益」を手に入れた、定年後の新しい過ごし方=「稼いで遊ぶ(Earn and Play)」スタイルを提案します。
ゲートボールやただの散歩といった「消費するだけの趣味」は、もう古い。これからは、遊びながら資産を作り、その収益でまた遊ぶ。そんな「攻めのセカンドライフ」の始め方を、具体的かつ実利的に解説します。
定年後の過ごし方!「消費する趣味」と「生産する趣味」の違い
多くの「定年後の趣味ランキング」には、旅行、映画鑑賞、ガーデニングなどが並びます。もちろん、これらは素晴らしいものです。しかし、厳しい現実として、これらはすべて「お金と時間を消費するだけの活動」です。
年金という限られた「守りの資産」を切り崩しながら遊ぶことには、必ず「罪悪感」や「将来への不安」が付きまといます。「今月は使いすぎたから、来月は節約しよう」という縮小均衡の思考では、心からの自由は味わえません。
そこで私が提唱するのが、「生産する趣味」を持つことです。
- 消費する趣味:お金を払って楽しむ(旅行、グルメ、ゴルフ)→ 資産が減る
- 生産する趣味:楽しみながら価値を生み出す(執筆、発信、スキル販売)→ 資産が増える
「稼ぐ」といっても、苦しい労働をする必要はありません。あなたの経験や好きなことをアウトプットに変えるだけでいいのです。生産する趣味を持つことで、社会との接点を維持し、承認欲求を満たし、さらには副収入まで得られる。これこそが、最強のアンチエイジングです。
おすすめの過ごし方5選【元公務員の実践例】
それでは、私が実際に実践し、心からおすすめできる「稼いで遊ぶ」ための具体的なアクティビティを5つ紹介します。これらは単独で楽しむものではなく、組み合わせることで相乗効果を生みます。
1. 平日ツーリング・ドライブ(最強の「遊び」)
定年退職者が持つ最大の特権。それは「平日の昼間に自由になれること」です。
現役時代、渋滞に巻き込まれながら走ったあの観光地も、平日ならガラガラです。奥多摩周遊道路、宮ヶ瀬湖、日光いろは坂。誰もいない絶景ロードを、自分のペースで走る快感は、筆舌に尽くしがたいものがあります。
- 優越感:世間が働いている時間に遊ぶという、背徳的かつ最高の贅沢。
- コスト安:平日は宿も安く、ランチも並ばずに入れます。
- 安全:サンデードライバーがいないため、事故のリスクも低減します。
この「平日ツーリング」で得た感動や写真、経験が、次の「稼ぎ」のネタになります。ただ遊んでいるわけではないのです。これこそが「取材」なのです。
2. Kindle電子出版(最強の「資産作り」)
「本を出すなんて、作家先生しかできない」と思っていませんか? それは大きな誤解です。AmazonのKindle(キンドル)なら、誰でも、無料で、今すぐに出版できます。
- 初期費用ゼロ:自費出版のように数百万円かかることはありません。
- 在庫リスクゼロ:電子データなので、売れ残って部屋が本だらけになることもありません。
- 印税率70%:紙の本(通常10%程度)とは比較にならない高収益です。
現役時代に培った業務知識、失敗談、あるいは趣味のこだわり。それらを文章にまとめて出版すれば、それは「金の卵を産むニワトリ」になります。あなたが寝ている間も、遊んでいる間も、本が売れればチャリンチャリンと印税が入ってきます。
私は退職後、公務員時代の経験や、退職後の手続き(税金・保険)に関する本を出版し、累積で500万円以上の印税を得ることができました。特別な文才は不要です。「役所の報告書」が書けるなら、十分に書けます。
3. 特化型ブログ運営(最強の「母艦」)
Kindleと並んでおすすめなのが、ブログです。ただし、単なる「日記」では稼げません。特定のテーマに絞った「特化型ブログ」を作ります。
例えば、「定年後のバイクライフ」や「退職後の税金対策」など、あなたの得意分野に特化します。そこに広告(Googleアドセンスやアフィリエイト)を貼ることで、収益化を図ります。
ブログは、Kindle本の宣伝媒体としても機能します。「ブログで集客し、Kindleでファン化する」という流れを作れば、広告収入と印税のダブルインカム(複線的収入)が完成します。WordPressを使えば、月額1,000円程度のコストで、自分だけの「メディア」を持つことができます。
4. 一人旅・写真撮影(最強の「素材集め」)
組織を離れたら、群れるのはやめましょう。おすすめは「一人旅」です。
誰にも気を使わず、気の向くままにハンドルを切り、気になった風景をカメラに収める。この「孤独」な時間こそが、自己との対話を促し、新しいアイデアを生み出します。
そして、旅先で撮影した美しい風景写真は、ただの思い出で終わらせません。ブログのアイキャッチ画像に使ったり、写真素材サイト(ストックフォト)で販売したりすることで、ここでも「生産」に繋げることができます。
5. リスキリング(最強の「自衛」)
「学び直し」も立派な趣味です。ただし、漫然と教養を深めるのではなく、「自分を守るための知識」を身につけましょう。
特におすすめなのが、簿記(会計)とFP(ファイナンシャルプランニング)の知識です。
退職すると、住民税、国民健康保険、確定申告など、現役時代は給与天引きで意識しなかった「お金のリアル」に直面します。これらを他人任せにせず、自分で理解し、コントロールできるようになること。これこそが、組織に頼らず生きていくための「武器」になります。
定年後を最高に楽しむための3つのポイント
この「稼いで遊ぶ」生活を軌道に乗せるためには、マインドセット(心構え)の切り替えが必要です。
再雇用にこだわらない「自由」を持つ
「定年=再雇用」というレールを疑ってください。もちろん、経済的な事情で働く必要がある場合もあるでしょう。しかし、もし「なんとなく不安だから」という理由で再雇用を選ぼうとしているなら、一度立ち止まって考えてほしいのです。
かつての部下に頭を下げ、現役時代の半分の給与で、やりがいのない仕事を続ける5年間。それは、あなたの人生にとって本当に必要な時間でしょうか?
自分で稼ぐ手段(Kindleやブログ)を持てば、「再雇用を断る」という選択肢が生まれます。この「いつでも辞められる」「組織に依存しない」という精神的な自由こそが、セカンドライフの幸福度を劇的に高めます。
「孤独」を「ソロ活」に変える
組織を離れると、最初は孤独を感じるかもしれません。しかし、その孤独は「惨めさ」ではありません。「自由の代償」であり、クリエイティブな活動の源泉です。
無理に地域のコミュニティや老人会に属そうとする必要はありません。ネットを通じて、趣味や価値観の合う仲間と緩やかにつながればいいのです。Kindleやブログを通じて発信していれば、自然と「あなたのファン」が集まってきます。それは、肩書きや利害関係でつながっていた現役時代の人間関係よりも、ずっと心地よいものです。
健康とお金のバランス
いくら自由があっても、健康を害しては元も子もありません。また、いくら健康でも、お金の不安があっては楽しめません。
「平日ツーリング」で心身をリフレッシュし、「Kindle・ブログ」でお金の不安を消す。この両輪を回すことが重要です。特に、座りっぱなしになりがちな執筆作業の合間に、バイクや散歩で外に出ることは、健康維持の観点からも理にかなっています。
まとめ:定年後は「稼いで遊ぶ」が最強
定年後の過ごし方に正解はありません。しかし、これだけは言えます。
「誰かが用意してくれた娯楽を消費するだけの人生は、すぐに飽きる」
自分の頭で考え、自分の足で動き、自分の手で価値を生み出す。現役時代にはできなかった、そんな能動的な生き方ができるのが、定年後の特権です。
- 平日、空いている道をバイクで走る優越感。
- 自分の書いた本が売れ、読者から感謝される喜び。
- 毎月振り込まれる印税を見て、ニヤリとする瞬間。
これらは、何物にも代えがたい「生きがい」になります。
さあ、あなたも「元公務員流」の稼ぎ方を参考に、組織の看板を下ろした「ただの自分」で、新しい冒険に出かけてみませんか? エンジンのキーを回すのは、あなた自身です。


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