「定年後は再雇用で働くのが当たり前」。そう自分に言い聞かせていませんか?
しかし、その選択の先に待っているのは、かつての部下が上司になる屈辱と、現役時代の半分以下になる給与明細かもしれません。
あと2年で定年を迎えるあなたへ。公務員として長年培ったその「事務処理能力」と「真面目さ」は、組織の外でこそ輝く武器になります。退職翌年に襲いかかる住民税の恐怖を回避し、通勤ラッシュとは無縁の「平日ツーリング」を楽しむ生活。そんな、組織にも年金にも依存しない生き方は、決して夢物語ではありません。
この記事では、元公務員の視点から「再雇用の落とし穴」を冷静に分析し、あなたのスキルを資産に変える具体的な方法を提案します。定年後の人生の主導権を、もう一度自分の手に取り戻しましょう。
再雇用の現実:なぜ多くの先輩が「辞めたい」と漏らすのか
公務員として長年勤め上げ、定年まであと2年。これまで組織のために尽くしてきたあなたにとって、定年後の進路は最大の関心事でしょう。
多くの職員が当たり前のように選択する「再任用(再雇用)制度」。しかし、この選択が必ずしも幸せなセカンドライフを約束するわけではありません。
むしろ、再雇用を選んだ先輩たちが、居酒屋で愚痴をこぼす姿を目にしたことはないでしょうか。
かつての部下が「上司」になる屈辱
最も精神的な負担となるのが、人間関係の逆転現象です。現役時代、あなたが指導し、育ててきた部下が、再雇用後はあなたの上司となります。
「鈴木さん、この書類、明日までに修正しておいてください」
かつての部下から指示を受け、単純作業に従事する日々。もちろん、彼らに悪気はありません。しかし、長年培ってきたプライドと、組織内での立ち位置が崩れる感覚は、想像以上に自尊心を削ります。
組織の論理としては正しい配置であっても、感情はそう簡単に割り切れるものではありません。この「居心地の悪さ」に耐えられず、再雇用を途中で辞めてしまう元公務員も少なくないのです。
年収850万から300万へ転落する衝撃
次に直面するのが、収入の激減です。現役時代に年収800万円以上を得ていたとしても、再雇用後はフルタイム勤務でも年収300万円台、場合によってはそれ以下になることが一般的です。
業務内容は現役時代と変わらない、あるいは現役時代の経験を頼りに「高度な判断」を求められるにもかかわらず、給与だけが3分の1になる。
この「責任と対価の不均衡」は、仕事へのモチベーションを著しく低下させます。「これだけ働いても、手取りはこれだけか」という徒労感は、真面目な人ほど深く突き刺さります。
「お金の防衛」なくして自由な定年後はありえない
「退職金があるから大丈夫」と安易に考えるのは危険です。公務員を退職した直後に襲いかかってくるのが、税金と社会保険料の負担です。
これらは「現役時代の高い所得」に基づいて計算されるため、無防備な状態で退職を迎えると、退職金や貯蓄を大きく切り崩すことになります。
忘れた頃にやってくる「住民税」の恐怖
住民税の仕組みをご存知でしょうか。住民税は「前年の所得」に対して課税され、翌年の6月から支払いが始まります。
つまり、定年退職して給与収入がなくなった翌年に、現役時代の高年収に基づいた「最高額の住民税」の請求書が届くのです。
その額は数十万円にのぼることも珍しくありません。多くの人がこの支払いを想定しておらず、老後資金計画がいきなり狂う原因となります。
再雇用を選ばずに退職する場合、この「時間差攻撃」に耐えられる現金を、あらかじめ別枠で確保しておく必要があります。これは知っているか知らないかで、安心感が天と地ほど変わるポイントです。
健康保険の切り替えと「空白期間」のリスク
退職後の健康保険には、主に「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養に入る」という3つの選択肢があります。
公務員の場合、共済組合の任意継続を選ぶケースが多いですが、保険料の事業者負担がなくなるため、支払額は現役時代の2倍になります。
ここで注意したいのが、手続きのタイミングです。退職日の翌日から資格が切り替わりますが、手続きが遅れると保険証が手元にない「空白期間」が生じる恐れがあります。
万が一、この期間に病気や怪我をした場合、医療費がいったん全額自己負担となります。几帳面なあなたなら問題ないはずですが、退職前後の多忙な時期こそ、こうした事務手続きのスケジュール管理を徹底すべきです。
「お堅い文書スキル」が武器になる!Kindle出版という選択
再雇用の理不尽さに耐えるのでもなく、ただ貯金を切り崩すのでもない。第三の選択肢として提案したいのが、あなたの「書く力」をお金に変えることです。
実は、公務員が長年培ってきたスキルは、電子書籍(Kindle)出版と極めて相性が良いのです。
「難解なことを正確に伝える」能力の価値
あなたは現役時代、法令や条例に基づいた正確な文書作成、起案、そして住民への説明資料作成を嫌というほどこなしてきたはずです。
「間違いが許されない」「誰が読んでも誤解が生じない」文章を書く能力。これは、一般的なブロガーやWebライターにはない、公務員特有の高度なスキルです。
Kindle出版では、派手な表現や煽り文句よりも、読者の悩みを解決するための「整理された情報」が喜ばれます。
「退職手続きのマニュアル」「自治体窓口の賢い利用法」「公務員試験の面接対策」など、あなたの頭の中にある「当たり前の知識」は、一般の人にとっては「喉から手が出るほど欲しい情報」なのです。
元会計担当としての知識があれば、それを噛み砕いて解説するだけで、立派な実用書になります。
在庫リスクゼロ:元公務員に最適な「堅実な副業」
なぜKindleなのか。それは「リスクが限りなくゼロに近い」からです。飲食店を始めれば数百万円の資金が必要ですが、Kindle出版は原稿さえあれば無料で始められます。在庫を抱える必要もありません。
石橋を叩いて渡る慎重な性格のあなたにとって、これほど安心できるビジネスモデルはないでしょう。
一度出版すれば、あなたが寝ている間も、ツーリングに行っている間も、Amazonという巨大な書店が24時間体制であなたの本を売り続けてくれます。
これこそが、労働時間の切り売りから脱却し、「自分年金」を作る第一歩です。
定年後こそ「平日ツーリング」の優越感に浸る
面倒な人間関係から解放され、経済的な不安も解消した先にあるもの。それは、誰にも縛られない「時間の自由」です。
混雑知らずの絶景を独り占めする贅沢
現役時代、週末の宮ヶ瀬湖や道志みちは、ツーリング客やサンデードライバーで溢れかえっていました。しかし、組織を離れたあなたには「平日」があります。
火曜日の朝、晴天を確認してから愛車にまたがる。道は驚くほど空いており、自分のペースでライディングを楽しめます。目的地のカフェも貸切状態。
そこでKindleの売上レポートを確認し、ふと湧いたアイデアをタブレットにメモする。
「みんなが働いている時間に、自分は遊んでいる」
この優越感こそが、長年組織に尽くしてきたあなたへの最高のご褒美です。再雇用で満員電車に揺られるかつての同僚を横目に、あなたはエンジンの鼓動を感じながら、自由な風を切って走ることができるのです。
残り730日:今から始める「独立」へのロードマップ
定年までの2年間は、単なる「消化試合」ではありません。退職後のスタートダッシュを決めるための「助走期間」です。
現役中に「種まき」をしておく
公務員法により、現役中の副業(営利活動)は制限されていますが、準備をすることに制限はありません。
- ネタの棚卸し: 自分の経験の中で、何が人の役に立つかを書き出す。
- 執筆の練習: 非公開のブログやノートで、文章を書く習慣を取り戻す。
- 資産の整理: 退職後の税金支払いに備えた貯蓄計画を立てる。
- 開業の知識習得: 個人事業主としての「開業届」や「青色申告」について学ぶ。
特に「開業届」を出すことで、パソコン代やツーリング費用の一部を経費として計上できる可能性があります(事業に関連する場合)。税金の知識があるあなたなら、このメリットの大きさは理解できるはずです。
再雇用という「他人が用意したレール」に乗るのか、自分でハンドルを握って「新しい道」を走るのか。決断するのは、58歳の今しかありません。
あなたの豊かな知識と経験は、役所のキャビネットの中に眠らせておくには惜ししすぎます。さあ、準備を始めましょう。


コメント