週末の行楽地へ向かう高速道路、延々と続く赤いテールランプの列。かつて組織の一員として働いていた頃、それは避けられない「休日の代償」でした。限られた土日にしか趣味を楽しめない焦燥感、観光地での人混み、そして月曜日の仕事へのプレッシャーを感じながらの帰路。皆様もそんな経験があるのではないでしょうか。
しかし、組織を離れ、自分でビジネスを回すようになった今、私たちの目の前には全く別の景色が広がっています。火曜日の朝、雲ひとつない青空の下、誰もいないワインディングロードを愛車で駆け抜ける瞬間。これこそが、再雇用を選ばず、自分の力で生きる道を選んだ者に与えられた「最高の優越感」です。
当サイト『元公務員流!年金に頼らない稼ぎ方』の管理人です。今回は「稼いで遊ぶ」カテゴリーとして、私が実際に愛車と共にリフレッシュしている、関東近郊の「平日だからこそ輝く絶景ツーリングルート」を5つ厳選してご紹介します。今回は、ライダーやドライバーにとっての「聖地」とも呼べる、奥多摩、碓氷、道志、宮ヶ瀬、日光の5スポットをピックアップしました。混雑を知らない平日に、いかにして大人の自由を噛み締めるか。元公務員としての視点も交えながら、その贅沢な時間の使い方をご提案します。
なぜ私たちは平日を目指すのか?組織を離れた者の特権
定年後の生活、あるいは早期退職後の生活において、最も大きな資産は「時間」の裁量権を自分で持てることです。現役時代、有給休暇を取得して平日に出かけた時のあの高揚感を覚えていますか?独立した今、それは特別なことではなく、日常の選択肢の一つとなります。

週末の「観光地」は走る場所ではない
週末の関東近郊の観光道路は、はっきり言って「走る」場所ではありません。「並ぶ」場所です。サンデードライバーの不慣れな運転、観光バスの長い列、そして駐車場待ちの車列。これでは、愛車の性能を楽しむどころか、水温計を気にしながらクラッチ操作に追われるだけの苦行になってしまいます。
特にバイクやスポーツタイプの車を愛する私たちにとって、道路のクリアさは死活問題です。自分のペースで、リズミカルにコーナーを抜け、エンジンの鼓動と対話する。そんな純粋なドライビングプレジャーは、平日の空いた道路でしか得られない特権なのです。

人気店のランチ行列を横目にスルーする快感
旅の楽しみの半分は「食」にあります。しかし、テレビで紹介された有名店は、週末ともなれば2時間待ちもザラです。貴重な人生の時間を行列に費やすのはあまりにも勿体ない。
平日であれば、開店直後や昼のピークを少しずらすだけで、あの人気店に並ばずに入れます。景色の良い窓際の席を独占し、店員さんと少し言葉を交わしながら、ゆっくりと地元の味覚を味わう。これこそが大人の余裕というものです。「皆が働いている時間に、自分は美味いものを食べている」という事実は、言葉にせずとも心の中で静かなガッツポーズを生む瞬間でもあります。

リスク回避の観点
元公務員として、やはり「安全管理」の視点は外せません。週末の道路は、普段運転し慣れていないドライバーで溢れかえっています。予期せぬ急ブレーキや無理な割り込みなど、事故のリスク(ヒヤリハット)が格段に高まります。
一方、平日の主な交通量は、物流を支えるプロのトラックドライバーや、地元の生活車両です。彼らの動きは予測可能で、マナーも一定レベル保たれています。もちろん、業務車両への配慮は必要ですが、理不尽な挙動をする車が少ない分、精神的なストレスや事故リスクを大幅に減らすことができるのです。長く趣味を楽しむためにも、平日ツーリングは合理的な選択と言えるでしょう。
【東京】奥多摩周遊道路と小河内ダムの静寂
東京都内にありながら、深い自然を感じられる貴重なエリア。都心からのアクセスも良く、半日のリフレッシュにも最適です。

都心から一番近い非日常。緑とコーナーのハーモニー
中央自動車道八王子ICや圏央道あきる野ICからアクセスする奥多摩エリア。メインとなる「奥多摩周遊道路」は、かつて有料道路だったこともあり、路面状況が非常に良好です。檜原村側から入ると、適度なアップダウンとリズミカルなコーナーが続き、運転技術を磨くには絶好の場所です。
平日の午前中、木漏れ日の中を走っていると、ここが東京であることを忘れてしまいます。エンジンの音だけが山々にこだまする感覚。新緑の季節や紅葉の時期は特に美しいですが、週末の大渋滞を知っているだけに、平日の静けさはより一層贅沢に感じられます。小河内ダムを見下ろす駐車場も、平日なら特等席が空いています。

週末は取締りのメッカも、平日は大人のクルージングロード
奥多摩は「走り屋」の聖地として知られている分、週末の取り締まり重点エリアでもあります。白バイやパトカーだけでなく、移動オービスもしばしば目撃されます。週末はどこか殺気立った雰囲気が漂うこともありますが、平日は違います。
平日走っているのは、地元の軽トラックや、私たちのようなソロツーリングのライダーが中心。互いに道を譲り合い、手を挙げて挨拶を交わすような、緩やかで平和な空気が流れています。この「ピリピリしていない」空気感こそが、リラックスのために走る私たちには必要なのです。もちろん、速度超過は厳禁ですが、過度な緊張感を持たずに景色を楽しめるのは大きなメリットです。

「都民の森」で味わう、並ばないカレーパンと静かな休息
ルートのハイライトである「桧原 都民の森」。週末はバイクで埋め尽くされ、売店には長蛇の列ができますが、平日ならガラガラです。名物のカレーパンや三頭だんごを待ち時間ゼロで購入し、ベンチに座って鳥のさえずりを聴きながら頬張る。
組織の中では常に誰かの声や電話の音に晒されていました。この「完全な静寂」を楽しめる時間こそ、精神的なデトックスになります。駐車場で愛車を眺めながら、次のビジネスアイデアを練るのも良いでしょう。
【群馬・長野】碓氷峠(旧道)とめがね橋
「頭文字D」などの作品でも有名な碓氷峠。バイパスができてもなお、旧道の魅力は色褪せません。平日の旧道は、まさに貸切状態のタイムスリップロードです。

カーブ184個の歴史的峠道を独占する
国道18号線の旧道、碓氷峠には184個ものカーブが存在します。カーブごとに番号が振られた標識を確認しながら、ハンドルを切り続ける楽しみは、この道ならではです。
週末は観光客の車が多く、マイペースで走ることは困難ですが、平日はほとんど対向車がいません。鬱蒼とした森の中、次々と現れるコーナーを丁寧にクリアしていく作業は、まるで禅の修行のように心を整えてくれます。路面は荒れている箇所もありますが、それもまた「峠」の味わい。自分の技量と対話しながら、軽井沢へと標高を上げていくプロセスは格別です。

レンガ造りの「めがね橋」で愛車撮影タイム
碓氷峠のシンボルといえば、国重要文化財の「碓氷第三橋梁」、通称めがね橋です。週末はこの橋の下の駐車場は満車で、橋の上も観光客でごった返しています。
しかし、平日の早朝や夕方なら、この壮大なレンガ造りのアーチ橋を背景に、愛車のベストショットを狙うことができます。他人の映り込みを気にせず、納得いくまでアングルを探る。ブログやSNSの発信において、こうした「映える」写真は強力な武器になります。誰もいないめがね橋の静寂は、かつて鉄道が走っていた時代の音を想像させるほど神秘的です。

峠の釜めしを並ばずに食す、平日の贅沢
碓氷峠を走った後は、麓の横川にある「おぎのや」本店へ。名物の「峠の釜めし」は外せません。週末は店外まで行列が伸びる超人気店ですが、平日の昼下がりなら待たずに座敷へ通されます。

温かい釜めしをゆっくりと味わい、益子焼の釜を持ち帰るかどうか悩む(これもまた一興です)。食後は近くの「碓氷峠鉄道文化むら」を散策するのも良いでしょう。平日の静かな園内で、往年の名車両たちと対面する時間は、中高年世代にとって懐かしさと安らぎを与えてくれます。
【山梨・神奈川】道の駅どうし(国道413号)
関東のライダーにとっての聖地、通称「道志みち」。相模原から山中湖へと抜けるこのルートは、週末は「マスツーリング(集団走行)」のメッカとなりますが、平日こそがその本来の姿を楽しめる時です。

バイクの聖地「道志みち」の真価は平日にあり
国道413号線は、道志川の清流に沿って適度なワインディングが続く快走路です。しかし、週末はその人気ゆえに交通量が飽和状態となり、前がつかえてストレスが溜まることもしばしば。
これが平日となると、景色は一変します。前を走る車はなく、バックミラーにも後続車は映らない。川のせせらぎと木々の緑を感じながら、自分の好きなペースで流すことができます。信号が極端に少ないこのルートの真価は、ノンストップで走り続けられる「フロー(流れ)」の良さにあります。この没入感は、平日の空いた道でしか味わえません。

ヤエー(挨拶)の嵐から解放され、川沿いの緑に没入する
道志みちといえば、すれ違うライダー同士が手を振る「ヤエー」が有名です。連帯感があり楽しい文化ですが、週末は数百台とすれ違うため、正直なところ「挨拶疲れ」をしてしまうこともあります。
平日はすれ違うバイクの数もまばら。挨拶をするにしても、一台一台としっかりと心を通わせる余裕があります。あるいは、運転だけに集中して景色を楽しむことも自由です。周囲に合わせる必要がない、この「選択の自由」こそが、組織を出た私たちが求めていたものではないでしょうか。

クレソン料理と豚串、地元の味覚をゆっくり堪能
休憩ポイントである「道の駅どうし」。週末はバイクを停める場所を探すだけで一苦労ですが、平日は選び放題です。
特産のクレソンを使ったうどんや、外の屋台で売られている名物の「豚串」や「鮎の塩焼き」。これらを並ばずに購入し、道志川の河川敷へ降りて食べるのが私のおすすめです。川の流れる音だけをBGMに、熱々の豚串を頬張る。シンプルですが、これ以上ない贅沢なランチタイムです。混雑したフードコートでは決して味わえない、自然との一体感があります。
【神奈川】宮ケ瀬湖と鳥居原園地
都心から約1時間半というアクセスの良さで、ちょっとした空き時間に走れるのが宮ケ瀬湖エリアです。
ちょっとそこまで。半日で完結する都市近郊のオアシス
「今日は午後から執筆作業をしたいけれど、午前中は頭をリセットしたい」。そんな時に最適なのが宮ケ瀬湖です。厚木や相模原からアクセスしやすく、湖畔を一周する道路は整備が行き届いています。
湖にかかる「虹の大橋」や「やまびこ大橋」からの眺めは雄大で、短時間で日常の喧騒を忘れさせてくれます。仕事の合間の気分転換として、これほど効率的で質の高い場所はそうありません。時間を自由に使えるフリーランスだからこそできる、平日の「ショート・トリップ」です。

北岸道路の直線とトンネルで感じるエンジンの鼓動
宮ケ瀬湖の北岸道路は、信号が少なく、長い直線とトンネルが連続する区間があります。トンネル内ではエキゾーストノートが反響し、愛車のエンジン音がより官能的に響きます。
週末は取り締まりやファミリーカーで混み合いますが、平日は非常にスムーズ。法定速度を守りつつも、加速の伸びやかさを楽しむことができます。愛車の調子を確認したり、新しいタイヤの皮むきをしたりと、マシンのコンディションチェックにも最適なルートです。

孤独を楽しむ缶コーヒーと、平日ライダー同士の無言の連帯
宮ケ瀬のメインスポット「鳥居原園地」の駐車場。週末はバイクの見本市のような賑わいを見せますが、平日は静かなものです。
ぽつんぽつんと停まっているバイクやスポーツカー。平日にここにいるのは、同じように自由な時間を手に入れた人々か、あるいは夜勤明けのプロフェッショナルたちでしょう。互いに過度な干渉はせず、しかし「いい天気ですね」という視線を送り合う。そんな大人の距離感が心地よい場所です。自販機の缶コーヒーを片手に、湖面を眺めながらアイデアを整理する時間は、書斎にこもるよりも生産的なひとときとなるはずです。
【栃木】日光いろは坂から中禅寺湖
修学旅行や紅葉シーズンで全国的に有名な「いろは坂」。渋滞の名所というイメージが強いですが、平日のオフシーズンこそが、ドライバーにとってのパラダイスです。

一方通行が織りなすサーキットのような没入感
「いろは坂」最大の特徴は、上り(第二いろは坂)と下り(第一いろは坂)が完全に分離された一方通行であること。つまり、対向車を一切気にする必要がないのです。これは公道としては稀有な環境です。
週末は観光バスの後ろについてノロノロ運転を強いられますが、平日の早朝などは前方がクリアな状態が続きます。アウト・イン・アウトのライン取りを安全に実践でき、連続するヘアピンカーブをリズミカルに攻略していく楽しさは、まるでサーキット走行のようです。愛車のハンドリング性能を存分に味わえる、関東屈指のステージと言えるでしょう。

明智平からの絶景、男体山と華厳の滝を独り占め
第二いろは坂を登りきった先にある「明智平」。ここからのロープウェイで展望台へ行けば、中禅寺湖、華厳の滝、男体山を一枚の絵画のように収めることができます。
紅葉シーズンの週末は、この駐車場に入るだけで数時間待ちという地獄絵図ですが、平日ならスムーズに入れます。雄大な景色を前に深呼吸をすれば、日々の小さな悩みなど吹き飛んでしまいます。自然の圧倒的なスケール感に触れることは、ビジネスで縮こまりがちな視座を高く引き上げてくれる効果もあります。

渋滞ゼロで駆け上がる「日本の道100選」の実力
「日本の道100選」にも選ばれているいろは坂。その実力を本当に理解できるのは、平日だけと言っても過言ではありません。路面のアンジュレーション(起伏)、カーブのバンク角、景色の変化。すべてが計算された道路設計の妙を感じながら走ることができます。
登り切った後の中禅寺湖畔、あるいは戦場ヶ原へと続く道もまた絶景です。金谷ホテルで歴史を感じながらランチをするもよし、湖畔で静かに佇むもよし。平日の日光は、大人が優雅に遊ぶための舞台として完璧に整っています。
平日の自由を維持するために必要な「攻め」の姿勢
ここまで、平日ツーリングの素晴らしさをお伝えしてきましたが、これらは全て「自分で稼ぐ基盤」があってこそ成り立つものです。
遊びを次の仕事へのエネルギー(記事ネタ)に変える
ただ遊んでいるだけでは、資金はいつか尽きます。しかし、私たちにとっての「遊び」は、単なる消費ではありません。
例えば、今回紹介したツーリングルートの混雑状況、立ち寄った道の駅のグルメ情報、使用したバイク用品やカー用品の使用感。これらは全て、ブログや電子書籍の「ネタ(コンテンツ)」になります。
「遊ぶこと」が「稼ぐこと」に直結する。このサイクルを回せるようになると、ツーリング中も「この記事は読者に役立つか?」「この写真はアイキャッチに使えるか?」という視点が生まれ、遊びの質がより深まります。漫然と走るのではなく、取材者としての目を持つことで、旅はより鮮明な記憶となります。

経費と投資の考え方
個人事業主として活動している場合、取材として訪れる旅費や、レビュー用に購入するガジェットは、適切に処理すれば経費として計上できる場合があります(※税務上の判断は個別の状況によりますので、顧問税理士等にご確認ください。当サイトの「会計実務の知恵」カテゴリーでも触れています)。
公務員時代には自腹を切るしかなかった趣味の出費が、事業の一部として意味を持つようになる。この意識の転換も、組織を出た生き方の醍醐味です。「浪費」を「投資」に変える知恵を持って、賢く遊びましょう。
まとめ:エンジンの鼓動と共に、人生のハンドルを握ろう
平日、誰もいない絶景ルートを走っている時に感じる優越感。それは単に「道が空いている」ということへの喜びだけではありません。「自分の人生のコントロール権を、自分の手に取り戻した」という実感に対する喜びなのです。

定年後、あるいは早期退職後、「毎日が日曜日」になってしまうと、人は急速に老け込みます。しかし、「稼いで、遊ぶ」というサイクルを持てば、毎日がエキサイティングな「平日」になります。
まだ組織にいる方は、有給を取って一度平日の奥多摩や道志を走ってみてください。その静寂と自由の味を知れば、「いつか自分も、毎日この自由を手に入れる」という強力なモチベーションになるはずです。そして、そのための具体的な準備(ブログ構築や電子出版)は、今すぐ始められます。
さあ、次はどこの空の下を走りましょうか。エンジンのキーを回すのは、あなた自身です。


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